狂犬病予防接種🐩

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こんにちは、元住吉からき動物病院です。

日ごとに春めいてまいりました。3月も中旬になり、狂犬病の予防シーズンを迎えるころになりました。

皆さんご存知かと思われますが4月~6月は狂犬病予防注射期間です。当院では3月より新年度の狂犬病を受け付けております。

皆さんは愛犬に狂犬病ワクチンの予防接種をしていますか?平成28年度現在、厚生労働省の犬の登録頭数と予防注射頭数で接種率を計算すると約71.4%となりますが、ペットフード協会における犬の推定飼育頭数と、厚生労働省の予防注射頭数で計算すると約46.7%になります。日本での狂犬病の発生は1957年に猫が感染したことが最後となり、今では清浄国となっていますが、海外では現在もなお発生し続けており、国際交流が盛んな現在では犬をはじめとした多くの動物が国外からもち込まれているので、常に狂犬病の危機に晒されているといっても過言ではありません。狂犬病ワクチンの予防接種をしている方も、していない方も今一度、狂犬病の知識を深めていただきたいと思います。

 

●特徴●

 狂犬病は、発症したら100%の確率で死亡する、人にもさまざまな哺乳動物にも感染しうる恐ろしい病気です。意識障害と中枢神経系の興奮と麻痺を引き起こす急性のウイルス感染症です。

 

●症状●

[ヒトの場合]

発症するまでの潜伏期間は2~8週間、短いものでは10日程度ですが、咬まれた部位や傷の程度(深さ、大きさ)、唾液に含まれるウイルスの量、ウイルスの病原性などの違いにより発症までの時間が左右されます。発症まで1年以上かかった例もあり、発症すると2~6日でほぼ100%死亡します。死亡までの経過を区分すると、

① 前駆期(発症後1~2日間):不安感、頭痛など

② 興奮期(前駆期後3~4日間):知覚過敏、唾液の分泌亢進、恐水発作(水を見ると咽頭の筋肉がけいれんして飲めなくなり、水を怖がる症状)など

③ 麻痺期(興奮期後):全身に麻痺症状があらわれていき、呼吸麻痺をおこし死亡します。

[動物の場合]

潜伏期間は10日~2ヵ月程度で、通常5~7日で死亡します。

① 前駆期:不安、暗いところに隠れる、異常な騒ぎ方、食欲不振、異嗜(石、土、糞などを食べる)、飼い主に対し異常にあまえるなど。この時すでに唾液中にウイルスを排出しています。

② 狂躁期(興奮期):異常に吠え、わけもなく徘徊し、狂暴化します。人でも物でも何にでも攻撃、噛みつくようになります。また、口を半開きにしてよだれをたらし、顔つきがキツネのように鋭くなります。

③ 麻痺期:大きく口を開け、大量のよだれを流すようになります。立っていてもよろめき、全身に麻痺症状が進行していくと起き上がれず、衰弱して死亡します。

 

●感染経路●

狂犬病ウイルスに感染している動物の唾液中に多量にふくまれているため、かみ傷などを通じて他の動物の体内に侵入し、感染します。

狂犬病ウイルスに対する感受性が高くさらに他の動物に伝播させる主な動物は、吸血コウモリ、犬、猫、キツネ、スカンク、アライグマ、マングース、ジャッカルなどです。一方、人間やウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどは狂犬病ウイルスに高い感受性をもちますが、ウイルスの伝播には関係しません。

 

●治療法●

[ヒトの場合]

人が狂犬病を疑う動物に咬まれた場合、連続的にワクチン接種を行って発症を予防します。傷の程度が深かったり、頭部への傷、2か所以上傷があるときには、ただちに抗狂犬病免疫グロブリンとワクチンの接種を開始します。治療が遅れると確実に死にますので、素早い対応が必要です。

[犬の場合]

犬に感染が疑われた場合は、残念ながら治療の対象とならないため治療はおこないません。狂犬病予防法に従って隔離し、狂犬病と診断したら安楽死させることになります。

 

私は以前、狂犬病にかかった人や犬の動画を拝見しました。かなりの衝撃を受けました。6~7年たった今でもまだ鮮明に覚えています。法律で決まっているけど…とか、かからないからいいや、と恥ずかしながら思っていましたが、動画を拝見してから意識が変わりました。前述したように、いま現在も海外ではこのような恐ろしい狂犬病が発生し続けています。もし、検疫所が厳重に管理されていたとしても、ふとした瞬間にすりぬけた動物が狂犬病に感染していて、日本にいる野生動物等に噛みついたりしたら、それが蔓延していったら、と考えてみたら恐ろしいですよね。蔓延を防ぐためには70%以上の接種率を維持しなければなりません。今の日本の接種率では蔓延を防ぐことはできない可能性が高いのです。愛犬を守るためにも、あなた自身を守るためにも、狂犬病ワクチンは接種した方が賢明かと思います。

 

なお、狂犬病ワクチンは元住吉からき動物病院でも扱っております。狂犬病ワクチンについて何かわからないことや不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

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